ピープル・アドバイザリー・サービス 事例

“ヒトの力”を生かし、事業競争力を抜本的に強化するグローバル人材マネジメントの実現
(日系ライフサイエンス企業)

世界中で最も適した人材を最も適したポジションに配置し、活躍してもらうこと。
優秀な人材を惹きつけ、採用すること。
次世代のビジネスを牽引する人材を発掘し、育成すること。

これらはグローバルで事業を展開するクライアントが競争力のさらなる向上を目指す上での、重要なテーマです。
しかし、人材の評価や処遇の仕方、人事異動のルールなどが各国バラバラであり、とりわけ日本では年功序列が色濃く残り、優秀な人材が活躍しづらい人事制度になっているなど、課題は山積みでした。

こうした課題を解決しながら、グローバルで統合された人材マネジメントの仕組みを構築し、それによって“ヒトの力”を存分に活用することでグローバル競争力を圧倒的に高めることを、このプロジェクトの目的としました。

私たちEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)のピープル・アドバイザリー・サービスは、日本が主体となりながら、欧州チーム、アジアパシフィックチーム、インドのオフショアシステム開発チームを巻き込み、多国籍で多様な専門性をもつチーム編成を行って、大規模・複雑・グローバルな人事改革を推進しています。

<プロジェクトの主なテーマ>

  • 全世界で人材を同じ基準で評価し、処遇するためのポリシーの統合
  • 社員のキャリアを自律的にデザインできるグローバルで共通する等級制度設計
  • ジョブ型への移行に向けた職務評価・職務定義書の策定
  • 後継者発掘・育成を行うためのプロセス構築
  • 人材情報をグローバルに一元管理し、活用するための、プラットフォーム(グローバル人事システム)の導入
  • グローバルな変革を実行し、加速させるチェンジマネジメントの推進

単に制度をつくるだけでなく、システムを導入するだけでもない。 EYSCが実現するのは、従業員一人ひとりが生き生きと活躍できる仕組みをつくることであり、“ヒトの力”を生かしてグローバルな競争力をさらに高めることです。

プロジェクトの先にあるクライアント価値の実現に向けて、改革は続いていきます。

ディレクター/ピープル・アドバイザリー・サービス山本 剛

SAP SuccessFactors導入チームの統括リードをしています。大きく2つのワークストリームがあり、「タレントマネジメントに関する新制度やポリシーを検討するチームからのインプットを受けて、全く新しいタレントマネジメント業務をどうシステムで実現するかを検討する領域」と、「既存の人事給与システムをベースに、いかに新システムで効率的かつグローバルを意識した業務に移行するのかを検討する領域」に分けられます。独立して進めている部分とお互いに影響する部分があり、それぞれのチームリードと連携しながら全体最適となる解を追求しています。

ロードマップとしては本社への導入が最優先で、国内関連会社やグローバルの各リージョンへの展開はそれ以降になります。欧州・アフリカ地域はEYのドイツが中心となって進めていますが、グローバルで共通のシステムなので一方の作業によってもう一方が不具合を起こすリスクもあります。そのため、メールや電話会議だけでなく、ドイツにおけるフェイス・トゥ・フェイスでの議論も行い、密な連携を取っています。システムの導入という意味ではまだ工程が残っていますが、目標管理および後継者育成計画については、制度とシステムの稼働が完了しています。クライアントにとって、ヒトの力を最大限高め、グローバル全体で新しいタレントマネジメントを推進するためのプラットフォームとしての第一歩は、力強く踏み出せています。

マネージャー/ピープル・アドバイザリー・サービス石井 悠貴

「チェンジマネジメント」を担当しています。一般的にシステムを新しく導入したり、社内の制度を変えたり、業務オペレーションを変更すると、必ず従業員の日々の業務に影響が出ます。「チェンジマネジメント」とは、これらの変化に従業員や関係者が適応し、変革が想定通りに実現することを支援する取り組みです。
このエンゲージメントでは、上記の全てが変わるという大幅な変革であったということ、また、グローバルに展開するグループ企業といかに足並みをそろえるかということが、非常に難しい点でした。そのため、チェンジマネジメントチームは、若手を含む全メンバーが日英のバイリンガルという体制で臨んでいます。また、非常に多くの関係者と話し合う必要があることから、若手であっても積極的に海外やお客様とのコミュニケーションを担当してもらっています。
社内には、日本と海外という文化的ギャップだけでなく、ジェネレーションによるギャップもあります。「もしこれがこの層においては常識ではなかったら?」「管理職層にとっては当然でも、若手にとっては理解が難しいのかも」など、バックグラウンドが多様なメンバーが参加していることを生かし、さまざまな角度から異なる文化的背景をくみ、納得感を醸成できたという点が成果だと感じています。

マネージャー/ピープル・アドバイザリー・サービス橘 遼太

私が所属するチームではタレントマネジメントをテーマに、クライアントの業務要件を機能要件に落とし込み、開発委託先のEYの海外チームとシステムを構築しています。
今回のエンゲージメントでは日本のみならず、海外拠点にいる人材もタレントマネジメントの対象スコープとしていました。
このような状況で感じた難しさは、日本が中心となりながらも「何をどこまで、どういう姿で」海外も統合していくかというバランスの見極めでした。
拠点が違えば、文化も異なり、そこで働く人材の質もバラバラです。全てを一足飛びに合わせていくことは非現実的です。
そのため、我々のグローバルな知見に加え、クライアントの海外拠点責任者を集めた会議体での説明やその後のフォローなども幅広く担当しています。
タレントマネジメントという絶対解がない領域であること、また日本と海外というボーダーレスな環境であることは、とても刺激的です。