エネルギーセクター紹介

世代を超えてSustainableな社会を実現する

エネルギーセクターコンサルティングリーダー パートナー酒井 康憲

ジャパン アウトバウンド ビジネスリーダー パートナー石黒 泰時

アソシエートパートナー吉丸 成人

電力自由化により業界構造が一変し、“気候変動” への対応が急務となったエネルギーセクター。ただ消費するだけでなく次世代に残すものを視野に、コンサルタントとしてどのようなサービスを提供すべきでしょうか。EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)のエネルギーセクターの考え方と、求める人材像について、酒井 康憲パートナー、石黒 泰時パートナー、吉丸 成人アソシエート・パートナーが語り合いました。

激変するエネルギーセクター

エネルギーセクターのトレンド及び課題についてどうお考えですか?

酒井

1995年の電気事業法改正で始まった電力自由化は順次範囲を拡大し、エネルギー業界は大きな変革の中にあります。送配電は、中立性が担保された特定の事業者のみができますが、発電と小売は自由化され、どんなプレイヤーでも参入できます(届出制)。これまで規制や行政に守られていた電力会社は、自由競争にさらされることにより、収益構造の見直しも迫られているのです。

このような環境変化に対応するため、私たちのクライアントである電力会社には、オペレーションの改善や、より効率的な組織運営のための組織体系の見直しが求められています。また、上場会社としてステークホルダーの期待に応えるために、他業種への参入、海外を含めた地域拡大、新規ビジネス創出も必要な状況です。スマートメーターの導入やカスタマーエクスペリエンス向上のためのデジタル化も大きなテーマです。

さらに、気候変動への対応も看過できない状況です。2020年2月の世界経済フォーラムでは、次の10年間に起こり得る上位5つのリスクとして、全て環境に関係する問題が挙げられました。過疎化が進む中、僻地への電力供給をどうするかという“ディポピュレーション”の課題もあります。

これらを踏まえると、エネルギー産業をとりまく環境は非常に厳しくなってきているといえます。

エネルギーセクターはダイナミックな変化の中にあるのですね。

石黒

まさにダイナミックで、そして1つの業界にとどまらず、すべての産業と密接に関係してこの変化が起きているのが特徴的です。

例えばオートモーティブでは、昔は石油がエンジンの燃料でしたが、電気自動車では電池が燃料になります。つまり電池はエネルギーに非常に関連しているのです。さらに気候変動という観点だと、世界の70数億人の中で、エネルギーの恩恵を受けていない人は1人もいません。全ての人間がエネルギーに深く関与しているのです。

気候変動に関して、日本のエネルギーセクターの課題をどう見ていますか?

吉丸

日本は海外に比べると、再生可能エネルギーの導入が進んでいるとはいえません。海外では再生可能エネルギーのコストは劇的に下がり、北緯20度から南緯20度近辺の日射量の多い地域では、1kWhあたり日本の石炭火力発電の約5分の1の発電コストで太陽光発電ができるようになりました。

巨大な火力発電所や原子力発電所をつくるだけではなく、あちらこちらに設置した小さい発電設備で発電する分散化の仕組みに変わりつつあります。

また、発展途上国では“リープフロッグ”といわれるように、まさに一足飛びの発展が進んでいます。例えば、送電線をつくらないで、電力を利用する地域で直接太陽光発電で発電し、電池でためて使うような動きだったりしています。

そういうトレンドの中で日本はどうすべきか、クライアントとも議論を進めています。

エネルギーセクターのパーパス(Building a better working world: BBWW)とは

そんな中、エネルギーセクターとして“よりよい社会”をつくるために、どうすべきとお考えですか?

酒井

「Sustainability」が1つのキーワードになると考えています。電力は貯め込むことができません。再生可能エネルギーのみでは不安定になるので、ベースロード電源としての原子力や火力が必要です。また、原子力は温室効果ガスを出さないメリットがありますが、日本人はその事故のリスクを痛いほど分かっています。一方火力については、温室効果ガスを出しているというレッテルを貼られてしまうため、非常に難しい状況にあります。

そういった中で持続可能な社会をどのようにつくっていくか、そして地球・自然環境をどう保全できるかを考えていかなければなりません。

エネルギーを語るとき必ず議論になるのが、今生きている我々世代の要求を満たすことが最優先なのか、それとも次世代に対してどのように責任を果たしていくのかという、世代間の対立・損得をどう考えるかということです。現代世代の要求を満たすということ、そして次世代が必要なものを損なわないことという、この2つのバランスを取ることが重要です。

こういった点を常に考えながら、このエネルギーセクターでのビジネスを進めていきたいと考えています。

吉丸

そうですね。これまでの世代は大量消費、使ってしまえばラッキー、楽しかったという世の中でしたが、今後は違ってくると思います。後の世代のためにはどういう世界になっているのが良いのかについてクライアントと考え、実施していくことが私たちの仕事だと思っています。

石黒

エネルギーセクターは、2050年、そして2100年といった未来を見据えた上でどのような戦略をとるか、長期的視点が常に求められます。

そんな中、どのような世の中にしていくかという「What」の部分と、それをいかに実現していくかの「How」の部分の2つを掛け合わせて提供できることが、EYSCの価値だと思います。

ビッグピクチャーを描いて今後世の中はどのようになっていくべきか、環境や利便性などを考慮した上で二律相反するものをどうバランスさせて良い世の中にしていくべきかという大きな視点と、それを具体的に今持っている技術などでどのように実現していくかという視点の、両面が重要ということです。

エネルギーセクターが求める人材像

最後に、どんな方にEYに参画してほしいと考えていますか?

酒井

一番は、私たちのパーパスであるBBWWに共感していただける方ですね。そしてエネルギーに対して興味がある、問題・課題意識がある方です。さまざまな産業と関わりがあるエネルギーについて、多様な切り口で物事を見たいという方に参画して欲しいと思っています。

石黒

加えると、常識にとらわれない物事の見方をされる方が良いですね。物事には必ず表裏があり、どこから見るかで全然違ってきます。2011年に福島で起きた原発の事故の後、原発を止めようという世論が高まりましたが、それにもメリットデメリットがあります。そうした表裏を多面的に見られる方が良いと思います。

もう1つは、元気で、フットワークの軽い方です。もちろんロジックや知見は必要ですが、あまり頭でっかちにならずに、クライアントと一緒に汗を流し、一緒に動いていくことも大事です。私たちのチームには、良くいえばベンチャー企業的にどんどん新しいことをやっていこうという空気があります。決まった役割やルーティンがあるわけではなく、やりたい人が新しいことに挑戦しています。そういった環境を楽しみながら、チームを盛り上げていこうという気概を持つ方に参画していただきたいです。

まさにエネルギーいっぱいに活動される方に参画いただきたいですね。ありがとうございました。