
顧客体験
Customer Experience Transformation
エネルギー会社の顧客接点デジタル化に向けた新規サービス企画と開発支援
エネルギーインフラ業界では、人口減少、エネルギー自由化による競争の激化のため、エネルギー供給のみでの事業拡大が困難となっており、多くの企業が顧客獲得、顧客との関係深化のため、デジタル技術を活用し、多様化する顧客ニーズへの対応を試みています。当該クライアントにおいても、顧客接点のデジタル化戦略の一環として、エネルギーマネジメントとスマートホームの機能を持つ一般消費者向けの新たなサービス開発およびモバイルアプリ開発に着手しようとしていました。
対消費者向けアプリ開発においては、顧客視点での体験設計・顧客接点領域の検討に加え、それらを支えるシステム基盤や、リリース後の運用まで含めて幅広い検討が求められるものの、クライアント社内においては知見や経験が不足しており、プロジェクトの推進方法から課題を感じられていました。
EYの体制とそれぞれの役割
支援開始当初はCXTのコンサルタントが1名で参画し、クライアントのこれまでの取組内容などを踏まえて、対消費者向けサービス・アプリ開発において検討すべきタスクの洗い出しを行い、プロジェクト計画を策定しました。
行うべきタスクを明確にした上で、タスク実行にあたってもアプリ開発の知見などが不十分だったため、CXTよりさらに追加で1名、対消費者向けサービス開発の経験のあるコンサルタントを1名増員。その後も、検討の難易度やテーマに応じて、クライアントの課題に対応できる形で柔軟に体制を変えながら、中長期的なプロジェクトとなっています。
クライアントに提供したEYならではの価値
EY内における類似プロジェクトや各コンサルタントが持つサービス・アプリ開発およびシステム開発における経験・知見や他社事例を元に必要な検討論点を洗い出しながら、抜け漏れのない検討を支援いたしました。また、プロジェクト期間中もクライアントのビジネス環境の変化を踏まえ、検討すべきテーマも、ビジネスモデルの検討といったハイレベルなものから、モバイルアプリにおける具体的な機能やUIデザインといった詳細に至るまで変化し、幅広い領域の検討が求められました。そのような中で、EY内の各領域の専門家やナレッジを活用することで、短期間でクライアントとの論点や討議を行い、検討を前に進めることができました。
プロジェクトにおける困難点
プロジェクトの推進にあたって、本領域におけるプロジェクトの特性や重要なポイント、タスクの必要性などに対し理解度を合わせることが重要です。しかし、クライアントのカウンターとなる方々はもちろん、クライアントのマネジメントにおいてもそれは異なっていました。関係者間での認識の相違は、合意形成などの支障となる懸念があります。そのため、各活動の必要性や関係性に関して、理解を深めてもらえるよう、他社事例や一般的なフレームワークを用いた説明はもちろん、分かりやすい表現、伝わる説明・コミュニケーションを心がけました。
また、クライアントのカウンターの方は、自社に対する課題意識が強く、全体最適で物事を見られることから、本プロジェクトとしても目の前のタスクをこなすだけではなく、クライアントの企業にとって今何をなすべきかを常に強く問われていました。そうした中で、企業・組織に対する課題提起・問題提起なども行わせていただき、マネジメント層への上申なども行っていただくことで、クライアントの企業の変革にも一役買ったのではないかと思うと、コンサルタント冥利(みょうり)につきるプロジェクトだったのではないかと思います。
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