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M&Aアドバイザリー
Transaction and Corporate Finance

地方銀行におけるM&Aを活用した事業拡大支援

地方銀行はこれまでその地域の企業とともに成長してきましたが、昨今の地方経済の影響もあり、地方銀行自身を含めた地域の活性化・発展のための事業領域の拡大、新たなサービスを模索しています。また、政府も地方銀行の統合や再編、新規領域を含め事業拡大に後押しをする流れにもあります。

そのような中で、当該クライアントである地方銀行は自行や融資先であるクライアント企業、地域の現状など自行を取り巻く環境をさまざまな面から検討し、M&Aを活用した事業領域の拡大に取り組むことにしました。

M&Aの対象事業はクライアントが強化事業の一つである債権回収事業(サービサー事業)であり、クライアントは対象事業の知見・経験は有しているものの、担当者・事務局メンバーも含めM&Aについては十分な経験を持ち合わせていないためM&A業務経験、とりわけ金融セクターのM&A実績があるファームとの協働が望ましいと考えた。

当該クライアントと懇意にしていたEYの他のサービスラインのチームから金融セクターのM&A専門チームがEYにあると紹介し、担当者による複数回の面談を通じ金融セクター・M&A業務に係る専門性や実績を評価され本件を一気通貫でサポートすることになりました。

<EYの体制とそれぞれの役割>

本件においてクライアントが採用するアドバイザーの要件としては下記の3つがありました。

1.金融セクターのM&A経験・実績があること
2.通期一貫で支援が可能であること
3.金融機関の考え方を理解でき、それを共通ワードで業務進行が可能であること

そこでEYは金融セクター(FSO)のM&A専門チームの各サービスラインから各領域で専門性を持つ人材や金融機関出身者など金融に軸足を置くメンバーでチーム編成し、以下の業務を提供しました。

  • リードアドバイザリー(FA)
  • 財務・税務・ビジネス(事業計画策定支援も含む)など各種デューデリジェンス
  • ストラクチャリングアドバイス
  • 価値分析

特に、クライアント、財務・税務・法務・ビジネス等の各専門家や対象会社側を含む本件の関与者がいる中で、リードアドバイザー(FA)として案件全体をプロデュース(各専門家からのインプットを取りまとめ)しました。加えて、担当者や事務局・役員など職階に合わせた金融機関が受け入れやすい形式での資料を準備し、検討がより進むよう取り組みました。

<クライアントに提供したEYならではの価値>

EYが要する金融セクター(FSO)、M&Aの専門チームによる一気通貫した支援を提供することができました。
金融に軸足を置くセクターやM&Aの専門家に加え金融機関出資者がアドバイザーとして、クライアントの意向や重点項目をくみ取り、
スキーム検討を含む案件初期段階から、以下について伴走支援をしました。

  • 金融専門家によるリードアドバイザーとしての全体をリード/プロデュース
  • 財務・税務・事業計画策定を含むビジネス領域
  • M&Aの進め方に係るアドバイス提供
  • 金融機関としての視点や考え方を理解し、金融機関目線を意識した助言や資料作成

特に金融機関ならではの財務情報の視点や資金回収の考え方とM&Aの場合での相違点を金融機関目線での資料作成(財務・税務・ビジネス面での検出事項をベースに事業計画を策定・価値分析を実施し、それらを取りまとめ交渉戦略を立案)や説明を実施しました。
それによりクライアント行内での検討を促進させ、同じ目線・理解を持って一枚岩となり、リードアドバイザーとして主体的な役割を持って対象会社側と交渉に臨むことができました。
Lead Advisory(FA)、Transaction Diligence(財務DD)、EYTAX(税務DD)、Strategy(ビジネスDD)、Valuation(価値分析)の各サービスラインの金融セクターの専門家・専門チームによる金融機関目線での一気通貫の支援体制はEY(FSO)の強みであり、その高い専門性とサービスクオリティが十分に発揮されました。

<プロジェクトにおける困難点>

各社の個別の課題と、業界や政府を挙げて取り組むべき将来像等、論点は多岐にわたる中で、チームには、社会や産業全体の動向に対する洞察力と、幅広い関係者との協議に応じていく適応力が求められます。
現在は、社内外とのコラボレーションを前提に、社会課題そのものを議論する難しさとやりがいを日々受け止めながら、プロジェクトや活動を続けています。
今後、私たちは官民の垣根を越えた協働の取り組みが増加する時代において、その先駆けとなる役割を果たしたいと考えています。

大手銀行におけるASEAN事業拡大に係るM&A支援

私たちは、大手金融機関による事業拡大とクロスボーダーはパッケージのようなものだと捉えています。

昨今ではそれに加え「テクノロジー/デジタル」をどのように絡めていくのかという点がより重要性を増しております。各金融機関は戦略的投資国・投資先と既存サービスはもとよりどのような新規サービスが提供でき、継続的な成長に結びつくのかを日々模索しているところです。

このような状況下でクライアントである大手銀行は、ASEANを一つの成長マーケットと位置付け、M&Aを活用してテクノロジーを駆使したデジタル金融サービスの拡大を図っていました。また、同地域で過去に行った戦略的投資とのシナジーや価値向上を実現し、ビジネスモデルの構築・強化が可能な投資先との協働も視野に入れていました。

複数の候補国・候補先(東南アジアの各国では財閥グループが存在)の中で、各財閥の特徴、人口・年齢層、銀行口座保有率、インターネットや携帯電話普及率やテクノロジー/デジタルを生かした金融サービスにおける成長の可能性などの観点から、某国最大のペイメントプラットフォーマー等を傘下に持つ財閥グループと資本業務提携を結びました。それによって、同国のデジタル金融を取り込み、さらにはそれを軸としたクライアントの事業拡大を取り組むこととしました。

本件を進めるに当たり、過去複数の案件で支援実績があり、EYの金融セクターチームがM&Aアドバイザーとして採用されました。

<EYの体制とそれぞれの役割>

本件においてクライアントが採用するアドバイザーの要件としては、「金融」、「デジタル」、「対象国でのリレーション」、「クロスボーダー案件経験」が重要であり、金融セクター(FSO)のM&Aに特化したグローバルチーム(日本と対象国)とデジタル領域に経験豊富なメンバーでチームアップをして、以下の業務を提供しました。

  • デューディリジェンス(DD):財務・税務・ビジネス(事業計画策定支援も含む)、IT、リスク・コンプライアンス
  • ストラクチャリングアドバイス
  • 価値分析

デューデリジェンスは現地制度・基準でもあるため現地のEYファーム各領域のチームが主調査を実施するものの、日本チームとしてクライアントの調査重点事項や日本の金融機関が重要視する視点を伝えることはもとより、時には両国のチームが開示された資料を確認し協働でスライドの作成、検出事項についてのディスカッションを通じ理解を深めました。クライアントの理解がより進むために主要検出事項スライドの日本語版も作成し、クライアントへの報告は日本チームが担当しました。

<クライアントに提供したEYならではの価値>

EYが要するグローバルネットワーク、金融セクター(FSO)、M&Aの専門チーム、デジタル領域の専門家による一気通貫した支援を提供することができました。
「金融」、「デジタル」という海外・現地規制・制度が大きく影響する分野への外資系(日本)企業の参入案件では、現地での人的リレーションやコネクションが重要な要素となります。そこでEY現地チームが持つ、対象会社やその財閥グループ、さらには当局を含む関連ステークホルダーとの強力なネットワークを生かし、デューディリジェンス(DD)の準備段階から積極的に関与しました。
具体的には、クライアントと対象会社間のプロセス調整に加え、DD期間中には日本側の意向や考えを現地に直接伝える役割を果たし、プロジェクトが円滑に進むよう努めました。また、One-FSO(金融セクター)ネットワークを活用し、日本と現地チームが連携して調査を実施。両国の制度や文化の違いを踏まえた説明を行い、クライアントの理解を深める支援を提供しました。
特に、取引価格に影響する事業計画の策定においては、財務、税務、ビジネス(マーケット)、ITの各デューディリジェンスで検出されたイシュー中心に、クライアントとEY日本・現地チームが協力して検証を実施。さらに、金融・デジタル領域の市場成長性を加味した計画の立案を支援しました。現地当局への説明についても、EY現地チームがストーリー作成や交渉時の同席をし、そのネットワークが効果的に活用されました。
本プロジェクトでは、EY One-FSOネットワークと各専門チーム(財務DD、税務DD、ビジネスDD、価値分析、ITサポート)が連携し、各サービスライン専門家・専門チームによる日本・現地国、金融目線での一気通貫の支援体制による高い専門性とサービスクオリティが十分に発揮されました。

<プロジェクトにおける困難点>

本プロジェクトは、金融という規制の厳しい業種であり、現地制度や当局の関与が大きい中で、外資であるクライアントが自ら描くシナジーをいかに優位な条件で実現し、参入するかがポイントでした。
現地では、今なお人的関係が重要な要素であり、EY現地ファームとOne-FSOネットワークの日々の密な連携が非常に有効に機能しました。人的関係やセクターナレッジ、M&Aの業務経験や専門性を持つ現地メンバーとの一体となった取り組みは、非常に刺激的であり、現地チームが味方にいることの心強さを実感しました。
案件終了後には、クライアントからも同様のお言葉をいただくことができました。また、両国の各分野の専門家が金融・デジタルというキーワードを基にチームを結成し、それぞれの専門領域における相違点や、対象国及び周辺国のマーケットや主要企業の動向について情報を提供しました。さらに、金融機関ならではの視点を加味した調査を実施する中で、EYが持つ金融セクターナレッジ、人材、ネットワークの広さや質の高さを改めて実感しました。
このプロジェクトでは大きな緊張感を持ちながらも、非常にやりがいを感じることができました。

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